【本の感想】黄色いマンション 黒い猫(小泉今日子)
同じ学び仲間のKさんよりお借りしたこの本。
エッセイ。
ひとつひとつが短く、わかりやすく、読みやすかった。
小泉今日子という人に興味が湧いた1冊。
すごく自然体で、楽しそうで、読んでいて、こちらも楽しくなった。
自然体、というのは簡単なようでいて、けっこう難しい。
それができている人というのはやっぱりすごいなあと思う。
お母さんやお姉さんなど登場人物が興味深い。
【本の感想】愉楽の園(宮本輝)
タイを舞台に一人の女性が立ち直るストーリー。
立ち直る…という言い方が合っているのかどうかわからないですが、どう生きていくかを決めるまでの物語という風に感じました。
女性というのはふらふらと決められない心があるもの。
けれども決めたら強い。
ここまで何作品か読んできて、宮本輝という人の輪郭が少しずつわかってきたような気がしました。
【本の感想】オレンジの壺(宮本輝)
離婚して傷心の女性が、新しい生き方を見つけていく物語。
第一次世界大戦と第二次世界大戦の間に、祖父がどのように生きていたかを遺された日記とともに主人公も読者も、たどってゆきます。
日記や手紙から想像される姿、生き方、考え方…。
不幸なことなど何もない、しかし決して幸福ではない佐和子・25歳。その彼女の生き方を変えたのは、残された祖父の日記帳だった。パリで暮らした祖父の本当の姿を捜し求めることで、大切な何かを追い求めていく彼女が見つけた答えは!?息づまる展開の中、普通の一人の女性の成長を描いた宮本文学の傑作。
(引用:Amazon)
最初、推理小説のようなノリで読んでいますと、読み進むにつれて、ちょっと違和感を感じられるのではと思われます。
結末ではまったく裏切られた感じになるでしょう。
けれども、こういう終わり方もそうだなと思わせてしまうところが宮本輝なんでしょうね。
【本の感想】波の塔(松本清張)
文で読んでみたいなあと思いつつ、ドラマでしか知らなかった松本清張。
いただいたので読んでみました。
司法修習生の小野木喬夫は、観劇中に隣席の女性が気分を悪くしているのに気づき、医務室へ連れて行く。周囲にその女性の同伴者と思われているうちに、小野木は彼女をタクシーで送ることになり、そのまま縁が切れるのを惜しむ気持ちになる。一週間ほど経ち、小野木のもとに、名刺を渡した彼女-結城頼子から電話が来て、夕食の誘いを受ける。検事になった小野木は、その後も自分を誘ってくれた結城頼子を愛するようになるが、彼女は自分の住所もはっきり答えず、秘密めいたところがあった。気持ちを確かめようとする二人の運命は…。
(引用:Wikipedia)
上巻の真ん中あたりからグイグイ引き込まれて、一気に読んでしまいました。
あとがきに、この波の塔は雑誌に連載されており、大変な人気だったとあり、波の塔の重要な舞台となる深大寺と富士樹海が有名になったと書かれてありました。
知らなかった…。
でも、とても面白かったですよ。
やはり登場人物が魅力的、ということでしょうか。
結末は、賛否両論よんだであろうと推測がつきますが、
このように描いた松本清張の心理や、
どのような意味があるのだろうかと想像することは楽しいことです。
余韻に浸れる本です。
【映画の感想】ズートピア
先日、ズートピアを観ました。
ほとんど期待していませんでした。
ただ、いいよと聞いたことと誘ってくれた友人がいたので観ようと思っただけのことでした。
感想は、素直に良かったです。
ヒットするのが分かる。
観て良かった。
ストーリーは単純といえば単純で、先が読めると言えば読めるのですが、でも不思議に引き込まれます。
弱いものと強いものの関係、心の中の差別、信じる心…。
いろいろと自分を振り返って、自分の心に向き合って反省するところは反省してちゃんと生きることは、自分の為だけじゃなく、周りのためでもあると思いました。
迷惑をかけずに生きていきたいけど、心をキレイにしなければ迷惑をかけずには生きていく人にはなれないのだという風に思いました。
こういう映画がヒットするということは、
人はもういいかげん争うことに疲れているのではないのかなとも思いました。
宗教や価値観やいろいろ、もういいじゃん、仲良くしたいよね、と。
歌もとても良かったです。
誘ってくれた友人に感謝。
今月のSALUS 宇宙のカケラ
今月も良かった、SALUS。
連載3回目の宇宙のカケラ(佐治晴夫 Haruo Saji)、う~んそうだよねえという。
「私とあなた」の関係から「あなたと私」の関係にすることでしか
人と人はうまくいかないようです。
どういうことかは、読んでみてください。
私の文章力では陳腐になりそうですから。
物理の世界から見る人との関わり。
おもしろいな(*^-^*)
それから今回の
Special Column「相手を知り、寄り添う」
フラワースタイリスト平井かずみさんという方が書いています。
これもいいんだなあ…!
いろんなヒントがひっそりと文の中にたくさんあって、じっくり読んで味わうのが楽しいです。