この階段を登ると…2階(当たり前)

脱・真面目、適当を目指して。

【本の感想】私は日本を守りたい 家族、ふるさと、わが祖国/稲田朋美

一番強く感じたことは、

「善の基準・悪の基準のレベルが高い!」

ということです。

 

どのレベルに視点を持ち、何のために何をするのか?ということを考えさせられます。

 

そして、すごく感動します。

私は日本人だなって思います。

そして、日本人であることを誇りに思えます。

 

こんな言葉があるかどうかわかりませんが、

「眉間が開ける」みたいな感覚で読み進みました。

 

私には思いもつかなかったレベルの視点に、驚きと納得でした。

日本という国を知れる一冊です。

 

弁護士さんらしく、論理的かつ分かりやすいです。

 

言われてみれば至極真っ当なこと、なんですが、気づかなかったし、分からなかったと思います。

【本の感想】約束の森/沢木冬吾

ジャンルは、ハードボイルド。

苦手分野、です。

 

じゃあ、なぜ読もうと思ったのか。

あとがきに、ハードボイルドだが、全編を通して緊張感の続く作品群とは違う点がある、それは弛緩だという一文があったため、読んでみようという気持ちになったのです。

 

果たして。

 

心温まる場面や、ゆったり読める場面、ほろっとする場面もあるなかで繰り返される緊張の場面、そして、ド迫力のラスト。

舞台が日本とは思えません。

ハードボイルド好きだったら、たまらんでしょうね。

苦手でも一度は読んでみたいと思う方は、この本がオススメです。

 

長編ですが、先が気になるのでどんどん読み進めてしまいました。

 

中に出てくる主要な登場犬物のドーベルマン・ピンシャー「マクナイト」が最高にかっこよく、間違いなくこの物語の一番のヒーローはこの犬のマクナイトでしょう。

インコの「どんちゃん」がきらりユーモア大賞。

 

基本はハードボイルドで、動物物語ではありませんが、感動することは間違いない。

人は死に過ぎますので、そのあたりの心の準備はしておいて。

 

 

約束の森

警視庁公安部の刑事だった奥野侑也は、殺人事件で妻を亡くし退職を決めた。孤独に暮らしていた侑也に、かつての上司を通じて潜入捜査の依頼が入る。北の果てに建うモウテルの管理人を務め、見知らぬ人物と暮らしながら疑似家族を演じろという。侑也が現地に赴くと、そこにいたのは若い男女と傷ついた1匹の番犬だった。やがて闇に隠れた謎の組織の存在と警察当局の狙いが明らかになり、侑也は眠っていた牙を再び甦らせる―。(引用:Amazon

 

【本の感想】考える葉/松本清張

前半がなかなか進まず、難航しました。

 

この遅滞している前半は、後半になってようやく日が差してき、
半主人公・崎津弘吉が動き出してからやっとリズムにのってきました。

 

これまた長編でした。

松本清張は多作の作家ですが、今まで読んだものは知名度があるような作品ばかりでした。

 

今回の作品は、登場人物があまり魅力的に思えなかったところが読み進むのにエネルギーがいった理由でしょうか。

全容もポイントが絞り切れていないように思いました。

ただ、それは松本清張というレベルでの話だから、普通には、十分に読みごたえはあるし、読み終われば充実感もあります。

 

考える葉

硯つくりの青年・崎津弘吉は、留置場で知り合った井上代造に釈放後も親切にしてもらう。だがそのころから崎津は不可解な事件の渦中に巻き込まれ、ついには覚えのない外国視察団長射殺事件の犯人にされてしまう。罠に落ちた崎津は、自ら真犯人を突き止めるべく動き出す。巨富と権力を握る闇の実力者。戦時中の隠匿物資の謎。孤独な青年が辿り着いた意外な真相とは。(引用:Amazon

 

【本の感想】月光の東/宮本輝

タイトルに惹かれて手に取りました。

「月光の東…? なんだろう…」

この時点でしてやられてたな、と読み終わって思いました。

 

宮本輝の小説に出てくる女性は皆とても魅力的です。
魅力的なんだけど、同じ女性から見ると言葉では言えない感じをうけます。

登場人物のほとんどが姿かたちの美しい女性だから嫉妬している部分もあるのかもしれません。

それを抜いたとしても、それは女性と男性の間の、深くて暗い河、なのかもしれないなと思いました。

 

あらすじ、あとがきなど読まないで読んで、正解でした。

これから読んでみようと思う方は、白い状態で読んでみることをオススメします。

【本の感想】伽羅の香/宮尾登美子

「最近、ま行の作家と相性がいい」という理由で、手に取りました。

 

宮尾登美子は初めましてです。

「蔵」という映画で知っている方も多いと思います。

 

伽羅の香

三重の山林王の一人娘として何不自由なく育った葵は、従兄と結ばれ、二児にも恵まれた。しかし、その幸福な結婚生活も束の間、夫の急逝、両親の相つぐ死、二児の死と次々に不幸に襲われる。失意の底にあった葵が見出したものは、日本の香道の復興という大事業への献身であった…。度重なる不幸から立ち直り香道の復興に一身を献げた女の生涯。(引用:Amazon

 

主人公・葵の性格が悪い、ひたすらに悪い、、、と思いながら(個人的感想です。人によっては、全く逆の感想の方もいるみたい)、なかなか読み進むのに時間を要しました。


だけど、ラスト!

がんばって読んで良かった!

まさかこんな風に安着すると思わなかったな。

ミステリではありません、だから、謎解きとかそういうことではありません。

何が大切か、ということです。

 

人が一生をかけて学ぶことを、教えてくれたと思いました。

これだから小説はすごいな。

本の素晴らしいところの一つだと思います。

私ではない人生を生きて、学ぶことができます。

いろいろな感情を味わうことができます。

 

なかなかに長編で読み進むに手強いが、読む価値は十分にありました。

感謝です。

 

子どもが学校に行けるようになったママさんの話

私の学びのお仲間に素敵なママさんが何人かいらっしゃいます。

その中のお一人のお話を今日は書きたいと思います。

 

長女さんと、双子の男の子の3人のお子さんをお持ちのママさん。

今日、お話をお聞きしたら…

1年前の家庭と今と、全然違う!とのこと。

 

実は、長女さんがなかなか学校に行けない時期が続いていて、ずっと悩まれていたそうで…。

それが、だんだん少しずつ行けるようになって、

今年は双子の弟達も、小学校に通うようになり、、、今では集団登校で楽しく通えているとのことでした。

ママさん自身の生活スタイルも、以前は買い物かママ友とランチくらいだったのが、行動範囲がすごく広がって充実しているようでした。

 

そんなに変わるってすごいことだなあと、とても感動しました。

 

なにより、そのママさんの目が輝いていたことです

楽しそうだったんですよ。

楽しそうで幸せそうなそのママさんの顔を見ていたら、
そんな風になれる可能性が誰にでもある、どんなに悩みが深くても可能性がある、と思ったらブログに書かずにはいられませんでした。

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という勉強会で、疑心暗鬼ながらもちょっとした心がけや行動をしてみていたそうです(^_-)-☆

そのママさんが言われるには、

『私と同じように悩まれているママさんに、苦しんでほしくない、方法があるってお伝えしたいんだ』と言っておられました。

1年前のその方の雰囲気と、今の雰囲気を思い出すと、
明らかに違うと感じます。

変わる努力、というのをされてきたんだなあと尊敬の念を感じずにはいられませんでした。

 

kokucheese.com

【プライムニュース】Japan2.0 経済同友会代表幹事 小林喜光氏 存在の価値とは?

BSフジ2016年11月28日放送の

www.bsfuji.tv

 

に、ゲストとして、経済同友会代表幹事で『哲人経営者』と呼ばれる小林喜光氏が出ておられ、とても共感するものがありました。

 

下記、公益社団法人経済同友会のHPから引用しつつ、気になった内容をご紹介します☆

www.doyukai.or.jp

 

付加価値の比重はモノからサイバーに移行していく

 サイバー空間の時代には重さの無い情報が付加価値を生みます。

それを「z=a+bi」と表しました。

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経済の大きさとは、重さのあるリアルなモノや物質だけではなくて、重さのないバーチャルなコトや情報も大きさとしてカウントできます。

リアルタイムかつ全量データの把握・分析が技術的に視野に入ってきました。

これによって、人間の深層心理や本能に由来する未知の事象、自然科学の規則性の発見とその活用可能性など、特にバイオテクノロジーの分野を中心に未開のフロンティアが大きく広がっていくことでしょう

これが『リアルとバーチャルの関係における変曲点』です。

これから日本企業が巻き返すには

 リアル経済とバーチャル経済との融合や相互作用を、上手く利用することがポイントではないでしょうか。

第4次産業革命の到来を視野に、緒に就いたばかりのシェアリング経済や、もともと我々が得意なサーキュラー経済、すなわちグリーン指向の循環経済で、日本が世界をリードすることは十分可能です。

主要な経済統計であるGDPは、付加価値の総和です。

これは物質的に充足することで人々が幸福と感じる状態では、適切な尺度でした。

しかし、物質的に満たされた状態、イノベーションの加速でより良い商品・サービスがより安価で、次々に供給される状況では、GDPだけではなく効用というメトリック、すなわち測定基準がなければ、経済の実態を把握することができなくなっています

若者世代の変化

 昨年12月に経済同友会が派遣した米国ミッション(ミレニアル世代と呼ばれる1980年代、90年代生まれの多数の若者と面談)は、未来を予感させる大変興味深いものでした。
彼らは例外なく、モノより行動の方向性に価値を見出しており、モノはステータスではなく、道具に過ぎないという考え方を持っている

豊かな時代に生まれた今の若者には、大きな会社に入ってたくさんお金を稼ぐことよりも、社会、そして世界を変えることが最大のモチベーションになるという人が増えています。
まさに、これが付加価値と効用の関係における変曲点で、人々の満足感は大きく変わりつつあります。

国家価値の最大化

人間でいえば、勝つためには、心・技・体の総和あるいはバランスが必要であることと類似します。

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  • X軸…エコノミクス(すなわち「体」)
    問題になるのは、経済統計のあり方で、付加価値と効用の関係性です。
    金融緩和の出口論、資本効率の最適化、働き方の改革、経済成長と財政健全化の同時達成などの問題が該当します。
  • Y軸…テクノロジー(すなわち「技」)
    イノベーション・エコシステムの構築、来たるべき新産業革命に向けたBig Data、Internet of Things(モノのインターネット)、Artificial Intelligence(人工知能)、Robotics(ロボット工学)等の利活用などが該当します。そして、AIによって失われると言われる雇用は、激しいせめぎ合いが予想されますが、これら社会的インパクトもY軸に関連する問題です。
  • Z軸…サステナビリティ(すなわち「心」)
    日本固有の問題としては、税と社会保障の一体的な再改革、人口減少などが該当します。
    また、グローバルアジェンダなどは、積極的に取り組んで世界に貢献できれば、日本の国家価値自体も大きく向上します。
    これに該当するのが、安全保障、貧困・格差問題、地球の気候変動などの問題です。

国家価値』は3次元のベクトルで表すことができ、その絶対値の最大化を目指す訳ですが、経済同友会が考える国家価値は、民間主導の経済社会の基盤の上に成り立っています。
ROEの改善は経営者として最大限努力しなければなりません。
しかし、その大前提となるのが、普段からの誠実かつ透明な経営の実践、コンプライアンスの厳守、そしてコーポレート・ガバナンスの徹底です。

社会からの信頼を失った企業は、国家価値への寄与どころか、その存在意義すらありません。

経営者や従業員、究極的には人としての倫理なくしては、国家の持続的発展はないことを肝に銘じておきたいと思います。

(以上、引用終わり)

目覚ましい進化を遂げているAI、人間の労働力・知力はだんだんAIにとって代わられる世界がやがてやってくることは間違いありません。

その中で、では、人間の存在価値とは?ということが問われていくことになるだろうと予測するのは的外れとは言えないでしょう。

モノや見えるものの時代ではなく、事や見えないものの時代にもうなりつつある、ということは日々実感している方も多いのではないでしょうか。

これからどこへ向かうかということは、人間は何のために生きているのか?という素朴な疑問にやがてつながることは自明の理です。

 

プライムニュース、非常に面白かったです。