【本の感想】オレンジの壺(宮本輝)
離婚して傷心の女性が、新しい生き方を見つけていく物語。
第一次世界大戦と第二次世界大戦の間に、祖父がどのように生きていたかを遺された日記とともに主人公も読者も、たどってゆきます。
日記や手紙から想像される姿、生き方、考え方…。
不幸なことなど何もない、しかし決して幸福ではない佐和子・25歳。その彼女の生き方を変えたのは、残された祖父の日記帳だった。パリで暮らした祖父の本当の姿を捜し求めることで、大切な何かを追い求めていく彼女が見つけた答えは!?息づまる展開の中、普通の一人の女性の成長を描いた宮本文学の傑作。
(引用:Amazon)
最初、推理小説のようなノリで読んでいますと、読み進むにつれて、ちょっと違和感を感じられるのではと思われます。
結末ではまったく裏切られた感じになるでしょう。
けれども、こういう終わり方もそうだなと思わせてしまうところが宮本輝なんでしょうね。