【本の感想】伽羅の香/宮尾登美子
「最近、ま行の作家と相性がいい」という理由で、手に取りました。
宮尾登美子は初めましてです。
「蔵」という映画で知っている方も多いと思います。
伽羅の香
三重の山林王の一人娘として何不自由なく育った葵は、従兄と結ばれ、二児にも恵まれた。しかし、その幸福な結婚生活も束の間、夫の急逝、両親の相つぐ死、二児の死と次々に不幸に襲われる。失意の底にあった葵が見出したものは、日本の香道の復興という大事業への献身であった…。度重なる不幸から立ち直り香道の復興に一身を献げた女の生涯。(引用:Amazon)
主人公・葵の性格が悪い、ひたすらに悪い、、、と思いながら(個人的感想です。人によっては、全く逆の感想の方もいるみたい)、なかなか読み進むのに時間を要しました。
だけど、ラスト!
がんばって読んで良かった!
まさかこんな風に安着すると思わなかったな。
ミステリではありません、だから、謎解きとかそういうことではありません。
何が大切か、ということです。
人が一生をかけて学ぶことを、教えてくれたと思いました。
これだから小説はすごいな。
本の素晴らしいところの一つだと思います。
私ではない人生を生きて、学ぶことができます。
いろいろな感情を味わうことができます。
なかなかに長編で読み進むに手強いが、読む価値は十分にありました。
感謝です。