この階段を登ると…2階(当たり前)

脱・真面目、適当を目指して。

【本の感想】人間の幸福(宮本輝)

これはまた不思議な本だった。

人間のフクザツな感情。

頭だけで考えたら考えられないようなことをやっちゃうこともある。

自分の中にも説明ができない感覚もある。

 

身近に起こった殺人事件をきっかけとして、

ご近所さんや仕事仲間などの、今まで知らなかった一面を知ることになる主人公。

主人公も自分の内面性と向き合い、葛藤しながら過ごすこととなる。

 

読んでいて、人々の心模様や隠している顔を覗き見ているような感じがした。

私の中にも野次馬根性があるし、人の秘密を知って面白がるところがあるんだなとすごく思った。

 

まさに千差万別、人は見た目では何もわからない。

 

幸福も本当に人それぞれなのだ、人と比べて幸せか幸せじゃないかなどとすることでもないのだなと。

きっと人と比べているうちは「私は幸せ」とは思えないんだろう。

人と比べることなど意味はないと思っていても、どうしても比べてしまうことって日常。

少しずつ視点を変えていけるようになれたらいいな。

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ラジオを聴きながら

最近、ラジオを聴きながら仕事をしている。

いろいろ聴いていると、お気に入りの番組や放送局ができてくる。

 

なかでも、bayfm78(千葉)はわりと聴いていると思う。

 

 

金曜日は、

13:00~SKY GATE KISS&SMILE(DJ:森口博子

16:00~The BAY☆LINE(DJ:森久保祥太郎井森美幸

 

土曜日は、

09:00~MORNING CRUISIN'(DJ:田中美里

10:00~moe's up!!(DJ:押切もえ

 

がなかなか好きかも知れない。

 

あとは、放送大学と、FMNHK。

 

 

「SKY GATE KISS&SMILE」は、明るくていいです。

「The BAY☆LINE」は、すごい笑える。

「MORNING CRUISIN'」は土曜日の朝にちょうどいい爽やかさがある。

「moe's up!!」は、選曲が素晴らしいです。

 

CMに疲れたら、放送大学NHKに限る。

 

 

テレビを見ている時とか、本を読んでいる時とかに

他の事をしながらというのは難しいけれど、

ラジオならできる。

 

そこがラジオの素晴らしいところ。

 

 

ラジオを聴いていると、話している人の人間性を外見に惑わされずに感じられるものがあるような気がして面白い。

 

これもラジオのいいところ。

 

 

小さいとき、「お話出てこい」というNHKの番組をよく楽しみで聴いていた。

親がかけてくれていたんだと思う。

「お話出てこい、出てこい、ドンドコドン」

というのをワクワクしながら聴いていた。

 

思い返すと、ラジオはけっこういつもかかっていたから、

もともとラジオと私は馴染んでいたんだなと思う。

 

 

最近は、スマホアプリのradikoを入れてからよく聴くようになった。

どこでも聴けるし、音楽もチェックできる。

さいこう。

【本の感想】海岸列車(宮本輝)

宮本輝、はじめて読みました。

女性だとばかり思いこんでいたら、男性だったんですね、宮本輝とは。

 

先日、初めて山崎豊子女系家族を読んで良かったので、今まで読んだことのない新しい作家さんに挑戦してみようと思って、手に取りました。

 

The first impression(第一印象)(英語は不得意です)で決めました。

 

予感は当たっていました。大当たりです。
自分のカンを信じて良かった。

 

この本の中には、想像以上に深くて豊かな世界が広がっています。

 

伯父に育てられた兄妹の伯父が亡くなってからを、3人の視点からお話がすすんでゆきます。

人物の描き方が細やかで、心の動きが繊細に描かれています。

自分達を捨てた母親への感情、他人との距離感、死がもたらす生…ゆっくりと味わって読みたい1冊です。

ですが、先が知りたくて一気読みしてしまいました。

 

もっといろいろ読んでみよう。

早く図書館に行きたくてウズウズしています。

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【本の感想】デザイン思考が世界を変える(ティム・ブラウン)

朝活にて、Tさんよりご紹介いただいた

「デザイン思考が世界を変える」

お借りして読んでみました。

 

アイディアをどのように出して、

どのように拾って、

どのように世の中に出していくか?

デザインとは、デザイナーだけの仕事ではない、ということ。

 

それから、日々の観察、そのどこにヒントがあるかなど、

私もそれを意識して世の中を見てみたいなあと思った一冊でした。

すごく勉強になりました。

難しくて1回では理解しきれてないところが多いですが、

読ませていただいて良かったです。

 

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今のトレンドファッション

友人Mちゃんのお父様による新しい提案。

 

ある日の夜、お父さんがテレビを見ながら寝間着(上着がゆるくズボンにイン)でゴロゴロされていたそうです。

 

Mちゃんがそこを通りかかったとき、

お父さんが

すくっと立ち上がり

きっちりと上着を全てズボンにしまい、整えて、一言。

 

「おとーふぁっしょん」

 

上着を全部インしている人がいたら、「おとーふぁっしょん」という革新的な新しいジャンルです。

参考にしてみてください。

 

今一番あたらしいスタイル、それは「おとーふぁっしょん」。

あなたもぜひチャレンジ!

 

Mちゃんのお父様は、たいへんユニークな方らしく、

様々なエピソード、聞かせていただくたび、おなかがよじれるくらい笑わせていただいております。

本当のトレンドファッションを探していたのに読んでしまった方、無駄足ふませました。ごめんなさい。

【本の感想】鍋奉行犯科帳(田中啓文)

鬼平犯科帳ファンの私としては見逃せないタイトル。

中身はだいぶ違うけれど、かるいタッチで読める。

登場人物一人一人が個性的でとっても面白い!

主人公の同心勇太郎の母すゑが面白そうなキャラクターなので、

すゑがちょいちょい鋭いアドバイスなどくれたらもっと面白そうだなと思った。

 

内容は…

大坂西町奉行所に型破りな奉行が赴任してきた。名は大邉久右衛門。大食漢で美食家で、酒は一斗を軽く干す。ついたあだ名が「大鍋食う衛門」。三度の御膳が最優先で、やる気なしの奉行に、与力や同心たちはてんてこ舞い。ところが事件が起こるや、意外なヒラメキを見せたりする。ズボラなのか有能なのか、果たしてその裁きは!? 食欲をかきたてる、食いだおれ時代小説。オリジナル文庫。

(by amazon)

 

それから、あとがきの有栖川有栖、さすがの文、アッパレ。

あとがきにぜんぶ持っていかれた気がしなくもない…。

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【本の感想】女系家族(山崎豊子)

会社の社長に読み終わったからといただいた文庫本。

山崎豊子と言えば、「白い巨塔」とか「大地の子」とか、

頻繁にドラマ化や映画化がされているので、本を読まない人でも知っている。

今まで手を出したことがなかったので、よい機会と思い読んでみた。

 

有名になるにはなるだけの読み応えのある本だという素直な感想。

今までは有名どころや難しそうなのはちょっと敬遠してきた傾向があるけど、

これからちょっと間口を広げて挑戦してみたら面白いかもしれないと思った。

 

ストーリーは、

大阪・船場の老舗木綿問屋「矢島商店」は、代々家付き娘が婿養子をとる女系の家である。社長・矢島嘉蔵が死去し、遺言によってその存在が発覚した身重の愛人・浜田文乃と嘉蔵の娘である三姉妹(矢島藤代・千寿・雛子)、更に彼女たちの叔母芳子や矢島商店の大番頭宇市、藤代の踊りの師匠である芳三郎らの思惑も絡まりあい、彼らの間で繰り広げられる莫大な遺産の相続を巡る凄絶な権謀術数のさまが描かれる。しかし、最後に笑うのは彼らが予想もしなかった人物であった。

Wikipediaより)

というもの。

 

相続を巡って3姉妹と叔母、番頭、妾などなど、それぞれの欲を見事に描いていて、人間の欲の恐ろしさ、人間の怖さが体験できる。

最後のアッと言わせる幕引き。

 

欲、というのはなんとか薄めることはできないものだろうか。

欲がなければ、どんなにか楽だろうとは思いませんか。

多少の欲がなければ生きることはできないのでしょうが、

必要以上に欲がある必要はないとも思うわけで。

 

肉親だからこそ、許せない、譲れない、欲の突っ張り合い。

醜いと分かっていても争うことをやめられない。

そこに、人間の悲しいさがが見え隠れするような気がした。

 

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