幸せの匂い
嗅覚というのは、五感の中でも一番古い感覚だそうで、古い脳の大脳辺縁系とダイレクトにつながっているらしいです。
大脳辺縁系は、自律神経や記憶に関係しています。
その証拠に、特定の匂いを嗅ぐと思い出す光景があると思います。
例えば、雨の匂いから小学校の校庭を思い出すとか、ふとしたときに匂いから思い出す光景、ありますよね。
最近、私はカレーが、思っていたより、ずっと好きなんだなと思います。
そして、なぜ好きなんだろう??と疑問に思った時、私にとって、カレーの匂いは幸せの匂い、なんだなとおもいました。
カレー=幸せ感
という公式が私の中のどこかにあるんだと思います。
だから、夕飯時の道を歩いていて、カレーの匂いが漂ってきたりするだけで、なんだか嬉しい気持ちになるのです。
思い出せば、母のカレーは全く子ども向きではありませんでした。
母はこだわり派で、ラジオでやってたインド人が教える本格的なカレーを、そのまま作ってくれていました。
が、子どもには辛いばかりで、他に食べるものないから食べるという感じでした。
逆に祖母の家のカレーは、子ども向きのカレーでした。
遊びに行くと、祖母は必ずカレーとポテトフライとフルーツサラダを作ってくれたのです。
それは私の子供時代の幸せのひとつでした。
たまに食べる、ドロッとしていて、お肉とニンジンとじゃがいもがごろごろ入っているカレーが美味しかったからだけではありません。
祖母の家では、自由でした。
子どもらしく過ごせた時間で、いわゆる「普通」を体験できたのです。
祖母の家では、普段禁止されていることも言ったりしたりしてもいいのです、それが幸せでした。
しゃぼん玉、ジョアもこの幸せな記憶につながるものです。
匂いから、なんだか、懐かしいことを思い出しました。
そして、幸せの記憶をくれた祖母に感謝をおもいました。また母の激辛サラサラカレーが無ければ、祖母のカレーを幸せにおもう度合いがもっと低かったかも知れません。
まあ、母にも感謝しておこう(←エラソー)